排尿障害、排便障害
排尿障害、排便障害について
排尿障害は、膀胱に尿を溜めたり、体外に排出したりする機能が障害されている状態です。排便障害は、大腸や肛門の機能に問題が生じてしまい、便秘や便失禁などの症状がみられている状態です。いずれの場合も、日常生活に大きな支障が出ます。排尿障害は、加齢とともに起こりやすくなるのですが、患者様の中には、尿漏れなどがみられても放置されているケースが少なくないようです。しかし、早急に治療が必要となるケースもありますので、これまでの症状に加えて、排尿排便障害も伴っている場合は当院をご受診ください。様々な検査を行って脊椎由来の原因がないかを特定していきます。
このような疾患がみられます
腰椎椎間板ヘルニア、腰部脊柱管狭窄症、腰椎変性すべり症、変性側弯症、骨粗鬆症性椎体骨折、頚椎後縦靭帯骨化症、胸椎黄色靭帯骨化症 など
変性側弯症
背中側から腰椎の位置を確認すると、正常ならば左右にずれたりせず、ほぼまっすぐな状態になっています。腰椎変性側弯症は、加齢などが原因となり、腰椎が変性して左右に曲がってしまう疾患です。椎間板が脆弱化しているケースも多く、腰椎にねじれが生じていることもあります。なお、この疾患は、外見からも推測することができます。具体的には、左右の肩の高さの違い、片側の肩甲骨の持ち上がり、ウエストのくびれ部分の左右差、前屈したときの腰部の隆起などがみられます。患者様によっては、背中や腰の痛み、呼吸機能障害、神経障害などを伴うこともあります。
変性側弯症の治療
側弯症の治療にあたっては、まず患者様の側弯の程度を確認します。さらに、患者様の年齢、骨の成熟度なども考慮し、治療法を決めます。とくに症状が強くなく、側弯も少なめのときは、コルセットなどで保存的に治療し、しばらく進行の程度を見定めます。しかし、症状が強いときは手術が必要です。変形した骨や軟骨を削り取ったり、神経根や馬尾の圧迫を解消することで症状が治まることもあります。このほか、インプラントを用いた部分的な固定術を行ったり、インプラントで広範囲に背骨の変形を矯正して固定する手術を検討することもあります。