背中の痛み
背中の痛みについて
背中の痛みは、様々な原因で起こります。背部に硬い物がぶつかって損傷したとき、重い荷物を持ち上げたときなど、原因が分かりやすいケースもありますが、実際には、原因が分からず、慢性的な背中の痛みに悩まれている方も多いと思います。当院では、X線撮影、骨密度検査、CT、MRIなどの検査を行い、脊椎や軟骨、靭帯などが劣化していないか、筋肉の状態に問題はないか、などを確認いたします。そのうえで、痛みや炎症を軽くするための治療を行っていきます。
このような疾患がみられます
胸椎黄色靭帯骨化症、骨粗鬆症性椎体骨折(圧迫骨折)、腰椎変形側弯症 など
骨粗鬆症
骨粗鬆症は、老化などが原因となって骨量が減少し、骨がもろくなって骨折リスクが高くなってしまう疾患です。骨に含まれるカルシウムやマグネシウムなどのミネラル量は、20~30歳頃の若年期をピークに、年を重ねるとともに減少していきます。この骨密度が減少をきたすことによって骨粗鬆症といわれる状態になるのです。
骨粗鬆症は、高齢の女性を中心に増加の一途をたどっています。女性ホルモンの分泌が低下する更年期以降には、骨からカルシウムが溶け出すのを抑制する働きが鈍くなるため、骨形成が追いつかず、骨がもろくなってしまうのです。閉経を迎える50歳前後から骨量は急激に減少し始めるので、その前に一度は骨粗鬆症の精密検査を受けるよう、お勧めいたします。
骨粗鬆症性椎体骨折(圧迫骨折)
圧迫を受けることで骨折することを「圧迫骨折」と呼んでいます。このような骨折が起こる原因は様々ですが、それほど強い外力がかかっていないのに骨折しているケースが多いです。
骨粗鬆症の状態を放置していると、椎体骨折(圧迫骨折)のリスクが高まります。背骨が体の重みでつぶれたり、背中が曲がったり、変形による圧迫骨折をきたしたり、ちょっとした転倒で骨折するといった事態となるのです。背骨が折れるため、体を支える働きが損なわれてしまい、要介護に陥る大きな原因となります。
骨粗鬆症性椎体骨折の治療
骨粗鬆症による圧迫骨折の場合、比較的軽度であれば、コルセット装具固定を行ってしばらく様子を見ます。また、背中への負担が重くなりすぎないよう、安静にして過ごすことも大切です。ただし、安静にしすぎると逆効果となるので、必要に応じてリハビリなどを行います。なお、痛みがあるときは、鎮痛剤などを処方します。こうした保存治療だけでは骨折による症状が治まらず、背中の痛みが続いているときは、経皮的椎体形成術や脊椎後方固定術などの手術を選択します。
病的骨折の可能性
高齢者の椎体骨折の最も多い原因は骨粗鬆症ですが、他にも転移性脊椎腫瘍、多発性骨髄腫、化膿性椎体炎などの感染などが隠れていることがあります。これらは命に関わる重篤な病気であり、注意が必要です。症状がなかなか改善しない場合は当院のような脊椎治療の専門機関を受診してください。